年下研修医の極甘蜜愛


「サラサラで手触りがいいね、彩さんの髪」

「ドライヤーのお陰です」

「ああ……、もうだめだ。彩さんが、かわいい」

「は、い?」


 ――どうしてここで、かわいい?


 勢いよく仁寿に抱きつかれて、彩は驚く間もなくベッドの上に仰向けに倒れた。


「彩さん」


 耳たぶを甘い声でなでられて、そのまま食まれる。

 昔、ご近所さんが飼っていたゴールデンリトリバーにじゃれつかれたことがあったが、まさにその時と同じだ。くすぐったくて、のしかかる体が重たくて、あたたかくて。好意を全身でぶつけられる感じが、言葉にできないくらい嬉しい。


「出張からたった二週間しかたってないのに、すごく会いたかった。また今日みたいに、ただいまってここに帰って来てよ」


 仁寿の声が聴覚からやんわりと体に沁み込んで、ぴんと張ったなにかが緩んでいくような気がした。寝室にそそぐ柔らかな照明の色とアロマの香り、それから仁寿の声や体温すべてが優しくて彩の目に涙が滲む。

 彩は、しがみつくように仁寿の体を抱きしめて頬にキスした。そして、誰かを好きになって大切に思える幸せを噛みしめる。


「あとね、彩さん」


 仁寿が彩の耳から離れて、二人の視線が交わった。


「気遣い上手で上品な彩さんも好きだけど、僕は彩さんの甘えた声とか我儘も聞きたい。だから、僕に敬語を使わないで」

「そ、それは……。ずっとそうしてきたから、今さら」

「大丈夫。何事も、慣れてしまえばなんてことない。彩さんのペースでいいから、ね?」

「……ど、努力してみます」

「うん」


 仁寿がシャツの裾から手を滑りこませて、彩の柔らかな腹部をなでる。
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