年下研修医の極甘蜜愛
――晴れた夜なら銀天街の名に恥じない美しい星空を拝めるのだろうけど。
センチメンタルなため息をついて、傘をさしたまま前を向く。
向こうから、若い男女が寄り添いながら歩いてくる。制服ではないから断定はできないが、見た感じ高校生くらいの年齢だろうか。一本の傘の中で腕を組んで、お互いの顔を見ながら笑ってとても楽しそうだ。
「お好み焼きがいい」
「えーっ、俺はラーメン食いたい」
すれ違いざまに聞こえた二人の声に、思わず表情が緩む。
彩が足を止めて振り返ると、そのカップルはアーケードの端でひっそりと営業しているお好み焼き屋の前で立ち止まった。そして、ラーメン食いたいと言っていたはずの男子が、彼女と一緒にメニューを指さし始める。
――かわいいなぁ。
心の中でつぶやいて、彩は先を急いだ。