年下研修医の極甘蜜愛


「驚かせて、ごめん」

「そりゃ驚くよ。もう恋愛で傷つきたくなくて、彼の求愛を突っぱねたんじゃなかったっけ?」

「まぁ、うん……。いろいろあって、おしに負けちゃったというか」

「確かに彼、ブレずに我が道をいくタイプだもん。あの精神力は強烈。いかにも温厚そうな見た目をしているから、余計にガツンとくるよね」

「それもあるけど……、完全にわたしが悪かった」

「へぇ、そう」


 由香が、意味ありげに笑う。
 土曜日はいつものようにお昼一時過ぎにタイムカードを打刻して、病院から少し離れた職員専用駐車場に向かった。途中でメッセージの受信音が鳴って、バッグからスマートフォンを取り出してみたら母親からだった。


『元気にしてるの
 たまには帰っておいで』


 改行をはさんで、二つ並んだ短文。車で片道一時間ちょっとの距離なのに、気づけば一年近く実家に帰っていない。父親が心配で東京から帰って来たのに、忙しさにかまけて逆に心配をかけている。ごめんねと心の中で言いながら、車に乗って返事を打ち込む。彩がそれに夢中になっていると、突然、助手席のドアが開いて仁寿が乗り込んできた。
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