年下研修医の極甘蜜愛

「ちょっと気晴らしに行きたくて」

「僕も行っていい?」

「だめです」

「酷いなぁ、即答しないでよ。そんなに僕が嫌い?」


 柔らかな笑顔が、ちくりと彩の心に刺さる。
 彼は、人当たりがよくて優しくて、欠点を見つけるほうが難しい人だ。交際は断ったけれど、嫌いなわけではない。

 けれど、先生は睡眠導入剤を服用するように男と寝る(わたし)とは違う。彼にふさわしい、素敵な女性と楽しい恋愛をするべきじゃないだろうか。だから、きっぱりあきらめてもらうために決心した。軽蔑されたらそれも本望。彼の未練を断ち切るために、言ってしまおうって。


「先生がどうのじゃなくて……。困るんです、先生が一緒だと」

「困る?」

「はい。相手を探しに行くので」

「相手って、なんの?」

「セックスの相手です」


 先生は、期待どおり目をぱちくりさせて、とても驚いているような顔をした。しかしそれは一瞬で、すぐにいつもの穏やかな表情に戻った。そして、探さなくてもここにいるじゃない。にこやかに、さらりと、そんなことを言われたような気がする。
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