年下研修医の極甘蜜愛
「藤崎君に病気のことは話したの?」
「ううん。不眠については成り行きで話したけど、そこまで重たい話はさすがに……」
「話してみたらいいのに。彼、全力で受け止めるんじゃない?」
「そう……、かな。でも、迷惑にしかならないと思う」
「頑固だなぁ、彩は。五年も片想いするって、彼の精神力を考慮しても並大抵じゃないよ。なにはともあれ、一線をこえたら一瀉千里。これから覚悟しておいたほうがいいわね」
「ど、どういう意味よ」
彩が、動揺をごまかすように髪を触る。その時、スマートフォンの着信音が鳴った。画面に「藤崎先生」と表示されている。それに気づいた由香が、早く出なよと肘で彩を小突く。
「病院でなにかあったのかな。ちょっとごめんね」
「いいよ、気にしないで。ほら」
覚悟なんて物騒な言葉を聞いたからか、さっき飲んだハイボールが喉に引っかかってごろごろいう。彩は咳払いをして画面をタップすると、「はい、廣崎です」と仕事用の声で電話に出た。