年下研修医の極甘蜜愛
「どうしたの?」
「どうしたのって、彩。藤崎君が待ってるんでしょ?」
「待ってないよ。だって、急がなくていいって、今からサマリ書くって言ってたから」
「なに寝ぼけてるの。それ、彼の気遣いに決まってるじゃない。いいから、ほら、早く!」
「う、うん」
由香に急かされるように店を出て、雨降りしきる街路を真っ直ぐ繁華街へ向かう。駅前の大通りで由香がタクシーに乗り、彩はそれを見送ってバッグからスマートフォンを取り出した。画面を見つめたまま、どうしたものかとため息をついて途方に暮れる。
由香は気遣いだと言っていたが、本当に仕事をしているかもしれないから、邪魔をしては申し訳ないと少しためらってしまう。しかし、スマートフォンの画面に表示された時刻は十九時四十七分。明日は普通に仕事だし、遅くなるのはどうかとも思う。彩は、悩んだ末に意を決して仁寿に電話をかけた。