年下研修医の極甘蜜愛
『あ、彩さん。終わった?』
「はい」
『今どこにいるの?』
「駅の近くです」
『じゃあ、ヒノキヤ書店で待っていて。すぐに行くから』
「よろしくお願いします」
――なにをよろしくお願いしてるんだろ……。
自分がおかしくて、なんだか変な感じがする。
待ち合わせ場所に指定された書店は、彩がいる場所から徒歩で三分もかからない。エントランスが屋根つきのフリースペースになっていて雨を気にしなくていいし、隣の派出所には警察官が常駐しているから夜も安全だ。
待つこと十五分ほど。彩の前に白いアルファロメオが停車した。
「お疲れ様です、先生」
彩は、遠慮がちに助手席に乗る。
「お疲れ様。食事中に電話して、ごめんね」
「いいえ。こちらこそ、仕事の邪魔をしてすみません。サマリ、書けました?」
シートベルトを締めながら尋ねると、「うん」とにこやかな笑顔を向けられた。なんだか気恥しい。一方的にそう感じて、彩はいそいそと視線を前方に移す。