年下研修医の極甘蜜愛
セックスは愛の行為なんかじゃない。膝の上で、ぎゅっと手を握る。あれは、不眠を解消してもらうだけの手段で、心身が限界になった時以外は必要ない。
――なんて皮肉なんだろう。
セックスがよくないって嘲笑されて不眠になったのに、セックスをしなきゃ眠れないなんて。ほんと、笑っちゃう。
恋愛だってそう。あんな風に傷ついて、無様に泣いて、惨めな思いをするのはもうこりごり――。
先生、今日は……と彩が言おうとすると同時に、仁寿が口を開いた。
「医局に戻ったら彩さんがいなくて、すごく焦った」
「どうしてですか?」
「いつも八時過ぎまでいるのに、どうしたんだろう。もしかして、まだ眠れてないのかなって。よかった、北川先生と一緒だったなら」
交差点の信号が黄色から赤に変わって、車がゆっくりと停車する。仁寿が助手席を向いて、彩の顔を覗き込んだ。
「ちゃんと眠れてる?」