年下研修医の極甘蜜愛

 あごに手を当てて、仁寿は記憶をさかのぼる。彼女のお腹に、はっきりと分かる手術痕はなかったと思う。しかし、腫瘍についての診断名がしっかり書かれている。手術をして、病理検査の結果まで出ているということだ。


「お待たせしました」


 彩がリビングに戻って来て、仁寿は慌てて視線を彩に向けて立ちあがる。
 仁寿は、彩に近づいて荷物を持った。二重のきれいな目をくりっとさせて、彩が「ありがとうございます」と言う。


「彩さん、明日は仕事だよね?」

「はい」

「一日?」

「いいえ、午前中だけです。どうかしました?」

「秘書さんに頼みたいことがあるのを思い出してね。明日、朝のカンファレンスが終わったら時間をもらってもいいかな。忙しいなら、明後日でもいいよ」

「分かりました。明日、先生が病棟に行く前に声をかけますね」

「ありがとう、助かるよ。じゃ、行こうか」
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