年下研修医の極甘蜜愛

葛藤は、呆気なく吹っ飛んで



「ぁ……ふっ」


 ソファーの端に置かれたクッションが彩の後頭部をソフトに受け止め、一瞬離れた仁寿が彩に噛みつくようなキスをする。彩はそれを拒むように口をギュッと閉じたが、いとも簡単に舌でこじ開けられてしまった。口内を舐めまわされて、舌を引っ張られて強く吸われて。執拗に息を奪われるうちに、頭がじんとしびれてぼんやりし始めた。


「は……ぁ……ぅうんっ」


 ――息が苦しい。先生、やめて。


 彩は、助けを求めるように仁寿のシャツの袖を握りしめた。


「……彩さん」


 濡れた唇に甘い声がかかる。きつく閉じていた目を開けると、鼻先が触れるほど間近に仁寿の顔があった。洗い立てのサラッとした前髪から、キラキラとした黒い瞳が覗いている。いつもと変わらない、優しいまなざし。だけど、じっと見つめてくる視線が、熱い。

 恥ずかしさのあまり顔をそらす彩の頚部に、仁寿の手が触れて鎖骨から胸へおりていく。服の上から触られているのに、手のぬくもりが生々しく肌に染みこんでくる。


「だめ……」


 全速力で走ったあとのように息を乱して、彩は顔をそむけたまま仁寿の手首をつかんだ。深呼吸で息を整える間に、じんとしびれてぼんやりしていた頭のモヤが晴れて冷静になる。

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