年下研修医の極甘蜜愛


「そ、それは……。シャンプーとかいろいろ、図々しく使わせていただきましたから」

「幸せだなぁ。毎日こうやって彩さんを抱きしめられたらもっと幸せなんだけど」

「大袈裟ですよ。毎日一緒にいたら、きっとすぐに嫌いになります」

「試してみる?」

「はい?」

「来月から院外研修が始まるから、彩さんと会えなくなるでしょ? 面談とかで顔を合せる機会はあるんだろうけど、仕事のほんのちょっとした時間しか彩さんの顔を見られないなんて嫌だしさ」

「おっしゃっている意味がちょっと」

「一緒に住もうよ、ここで」

「だめ。絶対にだめです」

「えーっ。往生際が悪いなぁ、彩さんは」


 待って、待って。
 急展開過ぎて頭が全然追いつかない。


 彩は、顔面蒼白で仁寿を見た。
 くしゃっとほころんだ顔。仔犬のように笑顔がかわいくて優しい藤崎先生。病気の重たい話をしたはずなのに、服越しに触れる股間はしっかり臨戦態勢で。シリアスな我が心の声諸々が、ものすごく間抜けに思えるのは間違いない。


 ――えっと、一緒に住むってどういうことですか?


 ごくん。
 生唾を飲み込んだ拍子に、彩の首が上下に揺れる。


「もう寝る時間だね。彩さんの了承も得たし、ベッドに行こうか」


 違うんです、先生。今のは了承の頷きではなくて生唾を飲んだだけ……、なんて説明文は声にならないまま喉の奥に流れていった。

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