年下研修医の極甘蜜愛


 両親の影響で和食派だから、朝食にバターをのっけたトーストなんて人生で数えるほどしか食べたことない。先生の中で、わたしは一体どんなイメージなんだろう。知りたいけれど、知りたくない。そもそも、どうして先生はわたしを好きなんだろう。その理由も、知りたいけれど知りたくない。


「先生」

「なに?」

「一緒に住む話ですけど、少し考えてもいいですか?」

「んー。断る一択なら、だめ」

「断るもなにも、わたしは……」

「僕を好きになれない?」


 スキニナレナイ。
 仁寿の優しい声が、彩の鼓膜にぶつかって文字のカケラに分解する。


 ――初めてセックスした夜、先生は不眠のことを知ってもわたしを軽蔑しなかった。

 
 今だって、病気の話をしたあとなのに、何事もなかったかのようで。
 先生といると、強がりで、弱虫で、ひねくれた面倒な自分が浮き彫りになる。好きになれないのは、百パーセントこちら側の問題だ。先生はなにも悪くない。


「彩さんはさ、僕と初めて会った時のことを覚えてる?」

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