年下研修医の極甘蜜愛
「あ……、そうですね。じゃあ、お借りして病院でお返しします」
「それでもいいけど、病院は危険じゃない? 竹内とか嗅覚が鋭いから、気づいちゃうかもしれないよ。僕たちのただならぬ関係に」
仁寿と同期、竹内研修医の顔が彩の頭をよぎる。
「脅しですか?」
「違うよ。もし誰かに知られたら、秘書さんの仕事に差し障りがあるんじゃないのかなっていう、僕のささやかな気遣い」
「もう、先生。さわやかな笑顔でぞっとするような冗談言うの、やめてください」
「はい、彩さん。これ、お願いね」
冷蔵庫から出したバターとジャムをカウンターに置いて、仁寿がお湯を沸かす。彩は、手際のよさに感心しながらそれをダイニングテーブルに運んだ。シャツが後ろ前なのは、まぁいいか。本人は気づいていないみたいだし。
コーヒーのいい香りが漂ってきて、チンッ! とトースターが軽快に鳴る。仁寿が、焼きたてのトーストと生野菜が乗った皿、それからコーヒーをダイニングテーブルに並べた。
「彩さん、食べよ」
「はい」
ダイニングテーブルで向かい合って、いただきますと声を揃える。食べやすいように四つ切にされたトーストにいろどりがきれいな野菜のサラダ。あまりパンは好きじゃないけれど、食欲をそそられる。