年下研修医の極甘蜜愛

 彩は、朦朧とした意識で間接照明に照らされた天井に視線を漂わせる。魂が離脱してしまったのではないかと思うくらい、体が重たい。


「どうしてセックスの相手を探すなんて言ったの?」


 仁寿が、腕に彩の頭を乗せながら尋ねた。顎のラインでキレイに揃った彩の真っ黒な髪をなでて、汗ばんだ体が冷えないように布団を被せる。


「あ……。えっと、それは……。ふ、不眠に悩んでいまして。セックスすると眠れるから、その……」

「睡眠導入剤を飲めばいいのに」

「ちゃんと専門の病院を受診して、カウンセリングも受けて、いくつか薬も試しました。けど、全然だめでした」

「慢性的な不眠なの?」

「いえ。年に一度か二度、必ずなるんです。おとといから眠れなくなって、それで」

「そっか。薬が効かないのはつらいね」


 彩は、驚いた顔を仁寿に向けた。仁寿が腕の中を見つめて、彩の頭をぽんぽんと優しくなでるように叩く。


「普通に仕事しながら、もう七十二時間近くまともに寝られてないってことでしょ? そんなの、想像するだけで気が狂いそうだよ。打つ手がセックスしかないのなら、僕だってそうする」

「わたしのこと、軽蔑しないんですか?」

「しないよ。彩さんを軽蔑する理由がない。だけど、体は大事にしないと。それに、僕がやきもちをやいちゃうから、もう他の人とはしちゃだめだよ」

「……は、はい。……え?」

「あとは、敬語と先生って呼ぶのをやめてほしいな。仕事中は、お互い立場上いろいろあって仕方がないから我慢するけど、病院を出たら彩さんの彼氏でいたい」
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