年下研修医の極甘蜜愛
とんでもない独り言が頭の中でリフレインする。頭蓋骨が割れそうなほどの大音量、エコーつき。なんならビブラートだって効いているし、ファンファーレまで鳴り響いている。
――死ぬ。
一生の不覚としかいいようがない。どうしよう。穴があったら入りたいと本気で思ったのは、これが生まれて初めてかもしれない。恥ずかしさのあまり、今にも頭が爆発して卒倒しそうだ。
「マンガ、面白かった?」
余裕たっぷりな仁寿の笑みに、彩の耳が夏の夕焼けのように真っ赤になる。
「え、ええ。まぁ……、楽しませていただきました」
どうにか平常心を保とうとするが、声はうわずり目は泳ぎ、まったく動揺を隠せない。
「そう。主人公が高校生だから、今の僕たちが読むと幼く感じるストーリーだけど、まずはこれくらいがちょうどいいかな」
「ちょうど、いい?」
「どうも、彩さんから恋愛に対するパッションを感じないからさ。刺激になればと思って。どう? 胸がきゅんとして、乙女心に火がついたんじゃない?」