「こぶた」に婚活は難しい〜あなたの事なんて、狙ってませんから。〜
それぞれのエピソード〜1人目②〜
「まあ、凌君が気に入ってるならいいか。」
倫子が聞いていたら怒りまくっていただろう。
「凌太はあの子が理想なんだっけ?」
兄の隆史が箸を進めながら聞いてくる。
「ああ。Pちゃん位、理想の子はいないよ。」
小学生の頃出会った友達に兄弟が6人もいる大家族がいた。いつも賑やかで、高坂1人が混じっても気づかないくらいひしめき合っていた。
その大家族をまとめていたのが通称『美和さん』で高坂を兄弟の1人のように面倒を見てくれた。
美和さんはとにかく料理が上手で、『健康には食事が一番』が口癖で、具合が悪い時は葛湯を作ってくれたり、栄養を考えた食事を出してくれていた。
その時から、将来結婚するなら『美和さんみたいな人』と決めていた。
食堂でPちゃんに出会った時、『美和さん』がいるのかと思った。姿が似ていたわけじゃない。気遣いや、優しさ、明るい所全部が『美和さん』だった。
「俺は絶対、Pちゃんを嫁にするよ。それで大家族を作るんだ。」
父と兄は再び顔を見合わせた。
(この思い込みと独りよがりがなければ良い子なのに。Pちゃんとやらも気の毒に…)
そんな事を思いながらも『頑張れ、凌君!』と応援する2人だった。
倫子が聞いていたら怒りまくっていただろう。
「凌太はあの子が理想なんだっけ?」
兄の隆史が箸を進めながら聞いてくる。
「ああ。Pちゃん位、理想の子はいないよ。」
小学生の頃出会った友達に兄弟が6人もいる大家族がいた。いつも賑やかで、高坂1人が混じっても気づかないくらいひしめき合っていた。
その大家族をまとめていたのが通称『美和さん』で高坂を兄弟の1人のように面倒を見てくれた。
美和さんはとにかく料理が上手で、『健康には食事が一番』が口癖で、具合が悪い時は葛湯を作ってくれたり、栄養を考えた食事を出してくれていた。
その時から、将来結婚するなら『美和さんみたいな人』と決めていた。
食堂でPちゃんに出会った時、『美和さん』がいるのかと思った。姿が似ていたわけじゃない。気遣いや、優しさ、明るい所全部が『美和さん』だった。
「俺は絶対、Pちゃんを嫁にするよ。それで大家族を作るんだ。」
父と兄は再び顔を見合わせた。
(この思い込みと独りよがりがなければ良い子なのに。Pちゃんとやらも気の毒に…)
そんな事を思いながらも『頑張れ、凌君!』と応援する2人だった。