メロンクリームソーダトライアングル
双子のわだかまり
☆紅亜side☆
物を捨てるのは簡単だ。
ペンがつかなくなったらゴミ箱に投げ込めばいい。
でも恋心はそう簡単には捨てられない。
自分の意志ではどうすることもできなくて。
若葉が俺を恋人として選んでくれることはないとわかっているのに、若葉を好きだという想いは前世から受け継がれてきたと錯覚するほど強固な想いと化して俺のハートに浸透している。
そりゃ若葉に嫌われるよ。
子供のころからあいつが好きだったのは甘音だ。
俺の知らぬ間に二人は付き合いだしていた。
それなのに俺は、若葉が記憶喪失になったことをいいことに俺の恋人だと言い張った。
甘音が病院に駆けつける前に、俺たちは付き合っていると若葉に信じこませた。
――大好きだったんだよ。
――若葉を奪える最後のチャンスだと思ったんだよ。
嘘がバレたら若葉に幻滅されることは予想していたが、恋人として俺を見つめる若葉の瞳が愛おしすぎた。
最悪な未来なんかどうでもいい、今はこの幸せに浸りたいと、自分の欲を優先してしまった。
恋人として、一生若葉の隣にいたかったのにな。
物を捨てるのは簡単だ。
ペンがつかなくなったらゴミ箱に投げ込めばいい。
でも恋心はそう簡単には捨てられない。
自分の意志ではどうすることもできなくて。
若葉が俺を恋人として選んでくれることはないとわかっているのに、若葉を好きだという想いは前世から受け継がれてきたと錯覚するほど強固な想いと化して俺のハートに浸透している。
そりゃ若葉に嫌われるよ。
子供のころからあいつが好きだったのは甘音だ。
俺の知らぬ間に二人は付き合いだしていた。
それなのに俺は、若葉が記憶喪失になったことをいいことに俺の恋人だと言い張った。
甘音が病院に駆けつける前に、俺たちは付き合っていると若葉に信じこませた。
――大好きだったんだよ。
――若葉を奪える最後のチャンスだと思ったんだよ。
嘘がバレたら若葉に幻滅されることは予想していたが、恋人として俺を見つめる若葉の瞳が愛おしすぎた。
最悪な未来なんかどうでもいい、今はこの幸せに浸りたいと、自分の欲を優先してしまった。
恋人として、一生若葉の隣にいたかったのにな。