天敵外科医さま、いいから黙って偽装婚約しましょうか~愛さないと言った俺様ドクターの激愛が爆発して~【愛され最強ヒロインシリーズ】
『ちょ、志季子、無謀すぎるって……!』
『なんで? 謝ってくれたし、よかったじゃん。案外いい人』
私はスマホで学内インターネットに接続しながら答える。さっそく論文検索するつもりだった。
『でもお……』
友人はチラチラ香月先生を見る。彼の視線はスマホに落とされていた。なんの論文を読んでいるのかとても気になる。
全員が怯えていた。
ただ、その日から明らかに先生の指示は少しだけ丁寧になった。おかげで萎縮する学生が減り、救急医志望の学生も現れたし、私もすぐ態度を改めてくれた香月先生に一瞬、好感さえ抱いた。
……けれど、一瞬だった。
おそらく単純に性格が合わない。
お互い思ったことは言わねば気が済まない性格だし、天上天下唯我独尊な香月先生とはぶつかりまくった二か月間だった。
私が彼を一番キレさせたのは『医者の不養生発言』だった。