天敵外科医さま、いいから黙って偽装婚約しましょうか~愛さないと言った俺様ドクターの激愛が爆発して~【愛され最強ヒロインシリーズ】
「あの、今度脳をスキャンさせてください。治療とは関係なく、純粋な知的好奇心として」
「嫌だ。わけのわからんことを……」
そう文句を言いながらも、結局彼は私が料理を作り終わるまで、小言を挟みつつも手伝ってくれた。
「わあ、完成。自分で作ったとは思えない」
「レシピ通りにするだけなのに、どうしてああ遠回りをしようとするんだ……本当に理系なのか」
「先生、人を理系文系で分別するのは今時ナンセンスですよ」
「そういう意味じゃない、嫌味だ、皮肉だ、通じろ」
彼は文句を言いながら私の向かいに座る。
「すみません、ごはん、冷めちゃいましたね」
「俺の飯は冷めてもうまい」
「さようですか……」
答えつつ手を合わせる。香月先生とタイミングが被った。「いただきます」だって同時。