ビタースイート・ドロップ~次期社長の甘い嘘~
雄平も同じ気持ちだったらしい。
私と沓澤代理に挟まれる立ち位置となった雄平は、困惑した顔で私と彼を交互に見比べ、そして「すみません」としどろもどろに零して足早に立ち去ってしまった。
後には、頬を引きつらせた私と、気怠そうに柱へ上半身をもたれさせた沓澤代理だけが残った。
「も、申し訳ございません。お見苦しいところを」
丁寧な口調を崩した沓澤代理は、妙に目が据わっている。
怖くなった私は、直角に腰を折って謝罪した。深々と頭を下げたのは冷たい視線を避けるためでもあった。けれど返事はなく、結局は顔を上げるしかなくなる。
おそるおそる目線を向けた直後、私は言葉に詰まった。
にやにやと人好きのしない笑みを浮かべ、しかも私との距離を大幅に詰めた沓澤代理と視線がかち合ったせいだ。
……なんだ、その悪い感じの笑い方。
初めて見た。私、知らないうちになにかやらかしてしまっただろうか。
「助かったって思ってる?」
「え、あ、はい。ありがとう、ございます……?」
「どういたしまして」
流暢に動く口元を呆然と見上げていると、今度は満面の笑みを返される。
私と沓澤代理に挟まれる立ち位置となった雄平は、困惑した顔で私と彼を交互に見比べ、そして「すみません」としどろもどろに零して足早に立ち去ってしまった。
後には、頬を引きつらせた私と、気怠そうに柱へ上半身をもたれさせた沓澤代理だけが残った。
「も、申し訳ございません。お見苦しいところを」
丁寧な口調を崩した沓澤代理は、妙に目が据わっている。
怖くなった私は、直角に腰を折って謝罪した。深々と頭を下げたのは冷たい視線を避けるためでもあった。けれど返事はなく、結局は顔を上げるしかなくなる。
おそるおそる目線を向けた直後、私は言葉に詰まった。
にやにやと人好きのしない笑みを浮かべ、しかも私との距離を大幅に詰めた沓澤代理と視線がかち合ったせいだ。
……なんだ、その悪い感じの笑い方。
初めて見た。私、知らないうちになにかやらかしてしまっただろうか。
「助かったって思ってる?」
「え、あ、はい。ありがとう、ございます……?」
「どういたしまして」
流暢に動く口元を呆然と見上げていると、今度は満面の笑みを返される。