ビタースイート・ドロップ~次期社長の甘い嘘~
「ん?」
「私、自分が本当に思ってること、人に伝えるのが苦手なんです。でももう、それじゃ嫌だから」
ひと息に言ってしまえ。
言える。きっと、今なら。
「沓澤課長が好きです。私のこと、恋人役なんかじゃなくて、本当の恋人にしてほし……あっ!?」
切なげに歪められた顔が一瞬見えた。それがすぐに見えなくなったことと、唇にやわらかな感触が走ったことを理解したのは、ほとんど同時だ。
腰に回った片腕が私を抱き寄せる。遠慮がちな気配が完全に消え失せた強引な抱擁と、触れ合っているだけで今にも溶かされそうな熱を帯びたキスに、私はただ酔い痴れるしかできなくなる。
初めてキスしたときは、なにかを考えている余裕なんてなかった。二度目のときは、不安からくる虚しさが際立っていた。
それなのに、今は。
この恋が引き連れてくる甘さも苦さも知った今は、いつまでだってこの感触を味わっていたいと思う。貪欲にそう願ってしまうくらいに、私はこの人に溺れきっている。
「なんで伝わんねえんだろって思ってた。馬鹿みたいだな」
「っ、そんなの、言ってもらわなきゃ分かんないですって……」
相変わらず、可愛くない言い方ばかりしてしまう。
それなのに沓澤課長は嬉しそうで、頬がますます熱くなる。
「私、自分が本当に思ってること、人に伝えるのが苦手なんです。でももう、それじゃ嫌だから」
ひと息に言ってしまえ。
言える。きっと、今なら。
「沓澤課長が好きです。私のこと、恋人役なんかじゃなくて、本当の恋人にしてほし……あっ!?」
切なげに歪められた顔が一瞬見えた。それがすぐに見えなくなったことと、唇にやわらかな感触が走ったことを理解したのは、ほとんど同時だ。
腰に回った片腕が私を抱き寄せる。遠慮がちな気配が完全に消え失せた強引な抱擁と、触れ合っているだけで今にも溶かされそうな熱を帯びたキスに、私はただ酔い痴れるしかできなくなる。
初めてキスしたときは、なにかを考えている余裕なんてなかった。二度目のときは、不安からくる虚しさが際立っていた。
それなのに、今は。
この恋が引き連れてくる甘さも苦さも知った今は、いつまでだってこの感触を味わっていたいと思う。貪欲にそう願ってしまうくらいに、私はこの人に溺れきっている。
「なんで伝わんねえんだろって思ってた。馬鹿みたいだな」
「っ、そんなの、言ってもらわなきゃ分かんないですって……」
相変わらず、可愛くない言い方ばかりしてしまう。
それなのに沓澤課長は嬉しそうで、頬がますます熱くなる。