ビター × スイート
「今日は・・・すごく色々あって、お酒でも飲まないとやってられない気持ちになって・・・」
こんなこと、言い訳だってわかってる。
だけど・・・、本当に、そんな状態だったのだ。
思えば今日は、朝からツイていなかった。
目覚ましアラームが壊れてて、会社に遅刻しそうになってしまったし、お昼休みに眉毛を描いていないことに気づいて慌てたし(誰か教えてほしかった)、仕事では、普段しないようなミスを連発してしまい、課長に散々怒られた。
終業直前には後輩の大きなミスが発覚し、チームみんなで残業に。
今日は金曜日。普通に疲れは溜まっていたし、これだけでもう、私は疲労困憊だった。
だけど、今日は彼氏の祐也とかなり久しぶりのデートだし・・・と、なんとか気持ちを奮い立たせて仕事を終えて、軽くメイクを直して待ち合わせ場所に向かっていった。
けれど、待てど暮らせど祐也は来ない。
何度か連絡するも返信はなし。
何かあったのかな・・・、と不安になっていたところ、私の目の前を、祐也が女の子と腕を組んで通り過ぎていったのだ。
(え・・・!?)
わけがわからず、私は咄嗟に「祐也!」と彼の名前を呼んだ。
すると、こちらを見て目が合った祐也は、思いっきり「げっ!!」という顔をした。
「・・・やべ・・・」
「ちょ・・・、どういうこと!?今日、約束してたよね?」
「え、えー・・・?どちら様でしたっけ」
「!?ふ、ふざけないで・・・っ!!」
怒る私。
一緒にいる女の子は、祐也を不信そうに見上げてる。
「誰・・・?」
「あ、あー・・・、いや、実は元カノ。しつこいんだよなー・・・。ストーカーっぽいから無視してたんだけど」
(え・・・!?)
ショックと怒りで、脳みそが爆発しそうな状態だった。
もう一度、どういうこと!?と、叫びたいくらいに怒りが湧いていたけれど、「行こ」と、女の子の肩を抱き、冷たく目の前を通り過ぎた祐也の姿を見た瞬間、私は、その力さえも失くしてしまった。
迷惑。拒絶。
そんな言葉を、背中で、無言で語られているようで。
これ以上、自分が惨めになるのが・・・傷つくのが怖くって、私はそこで、涙をこらえて立ち尽くした。
(祐也・・・、浮気性ではあったけど、それでも、『ごめん』『乃亜が一番好き』って、いつも私に言っていたから・・・)
毎日不安だったけど、それでもいいと思ってた。
だけど・・・、それではだめなことだったんだ。
私のことを、「元カノ」だって言っていた。
もう、祐也は私に戻ってこない。
私はもう、祐也の一番ではないし、浮気性の彼に一番なんて番号をつけられること自体、危うい関係だったんだ・・・。
こんなこと、言い訳だってわかってる。
だけど・・・、本当に、そんな状態だったのだ。
思えば今日は、朝からツイていなかった。
目覚ましアラームが壊れてて、会社に遅刻しそうになってしまったし、お昼休みに眉毛を描いていないことに気づいて慌てたし(誰か教えてほしかった)、仕事では、普段しないようなミスを連発してしまい、課長に散々怒られた。
終業直前には後輩の大きなミスが発覚し、チームみんなで残業に。
今日は金曜日。普通に疲れは溜まっていたし、これだけでもう、私は疲労困憊だった。
だけど、今日は彼氏の祐也とかなり久しぶりのデートだし・・・と、なんとか気持ちを奮い立たせて仕事を終えて、軽くメイクを直して待ち合わせ場所に向かっていった。
けれど、待てど暮らせど祐也は来ない。
何度か連絡するも返信はなし。
何かあったのかな・・・、と不安になっていたところ、私の目の前を、祐也が女の子と腕を組んで通り過ぎていったのだ。
(え・・・!?)
わけがわからず、私は咄嗟に「祐也!」と彼の名前を呼んだ。
すると、こちらを見て目が合った祐也は、思いっきり「げっ!!」という顔をした。
「・・・やべ・・・」
「ちょ・・・、どういうこと!?今日、約束してたよね?」
「え、えー・・・?どちら様でしたっけ」
「!?ふ、ふざけないで・・・っ!!」
怒る私。
一緒にいる女の子は、祐也を不信そうに見上げてる。
「誰・・・?」
「あ、あー・・・、いや、実は元カノ。しつこいんだよなー・・・。ストーカーっぽいから無視してたんだけど」
(え・・・!?)
ショックと怒りで、脳みそが爆発しそうな状態だった。
もう一度、どういうこと!?と、叫びたいくらいに怒りが湧いていたけれど、「行こ」と、女の子の肩を抱き、冷たく目の前を通り過ぎた祐也の姿を見た瞬間、私は、その力さえも失くしてしまった。
迷惑。拒絶。
そんな言葉を、背中で、無言で語られているようで。
これ以上、自分が惨めになるのが・・・傷つくのが怖くって、私はそこで、涙をこらえて立ち尽くした。
(祐也・・・、浮気性ではあったけど、それでも、『ごめん』『乃亜が一番好き』って、いつも私に言っていたから・・・)
毎日不安だったけど、それでもいいと思ってた。
だけど・・・、それではだめなことだったんだ。
私のことを、「元カノ」だって言っていた。
もう、祐也は私に戻ってこない。
私はもう、祐也の一番ではないし、浮気性の彼に一番なんて番号をつけられること自体、危うい関係だったんだ・・・。