大好きだった元彼と再会しましたが、私はもう結婚しています。

 アメリカの研究所・大学・企業との共同研究を行う新部署。
 その中核を担える人材なんて、穂高以外いるわけない。

 アメリカに穂高がいけば、私は日本に置いていかれる。
 次は穂高から手を離される番なの?
 
 穂高は小さく「あぁ、そういうことか」と頷き、私に聞いた。

「でも千紘は、俺と結婚する決断まではできないよな? 俺も千紘に結婚に関することでは無理はさせたくないんだ」

 穂高は優しい声で告げる。
 私は首を横に振っていた。

「遅すぎるけど、今、気付いた。私、穂高といたい。結婚してずっと一緒にいたい。だから離れないで……お願い」

 掴んだ胸元にぎゅっと力が入った。
 絶対、もう離したくなかった。
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