大好きだった元彼と再会しましたが、私はもう結婚しています。
「千紘」
「なによ……絶対離さないからね」
「あぁ。わかってる」
そう言った穂高を見上げれば、こちらは必死だというのに、なぜか頬が緩みっぱなしな顔をしていた。
「なによ? なにがおかしいの!」
「そもそも結婚するなら、こんなかわいい妻と離れ離れになるなんて絶対無理だよ」
「……へ? でも行くんでしょ? アメリカ」
穂高は、私の困った顔を見ながら、愉しそうに笑う。