大好きだった元彼と再会しましたが、私はもう結婚しています。
エピローグ
夜、和穂がようやく寝ついて、家の中がふっと静かになった。
寝室のドアをそっと閉めて出てきた穂高を見て、キッチンで食器を軽くすすぎ終えた私は食洗機のボタンを押す。
「和穂、寝た? ありがとう」
「今日はもうぐっすり。保育園の運動会がとにかく楽しかったってはしゃいで仕方なかったよ」
「じいじもばあばも、シマさんも、瑞穂さんや康太くんも、みんな和穂をいっぱい応援してくれてたし、穂高も大活躍だったしね?」
私が笑うと、穂高は眉を下げる。
「久しぶりにあんなに全力疾走したよ」
「パパすごく速い! 新幹線みたい! って和穂大喜びでかわいかった」
「ハハ、頑張った甲斐があったな」
思わず二人で顔を見合わせて笑う。
そして穂高は私の手を取って、ソファへ引き寄せた。
「一等賞のご褒美もらっていい?」
「もう……なんなのそれ」
そう言いながら結局逆らえず、彼の隣に腰を下ろした。
そしたら、「ちがうちがう」と言われ、気づけば私は穂高の膝の上、向かい合わせ。