大好きだった元彼と再会しましたが、私はもう結婚しています。

「……ごめん。でも、もう寝るね」

 私はそのまま無視して寝室に向かった。
 リビングでは、また何か別の物を投げたような大きな音がした。

 寝室に入って、ぐっと息を吐く。
 そしたら、涙が勝手にこぼれ落ちた。

 泣きながら、私は瑞穂さんの言葉を思い出していた。

 ――もし少しでも離婚を視野に入れるなら、必ず証拠は探して残しなさいよ。

 まだ完全に決めたわけじゃない。だけど、もう知らないままでいることはできなかった。
< 41 / 209 >

この作品をシェア

pagetop