拝啓、愛しのパイロット様

「お待たせ」
「うわあ、美味しそう!」

 ダイニングテーブルの上に置かれた朝食を見て、小町は小さな歓声を上げた。
 ダイニングカフェのような美しい盛り付けのワンプレートと、コーンスープが入ったマグカップ、蜂蜜入りのヨーグルト。
 素晴らしい出来映えの朝食を前にして、興奮が止まらない。

 いつも朝食はシリアルバーか、スープだけの簡単なもので済ませているので、ちゃんとした朝食は久し振りだ。
 早速、フォークとナイフでハムエッグを切り分け、カリカリに焼いたベーコンに半熟の黄身を絡めて頬張る。

「美味しいです。このクロワッサンも本当にサクサクだし」

 バターがふんだんに使われた大きめのクロワッサンは、サクサクとした食感が絶妙で、ぺろりと平らげられそうだ。
 喜び勇んで朝食を口に運んでいると、由桔也がふっと目を細める。

「よかった。少しは元気出た?」
「はい」

 昨夜の恐ろしい光景を忘れさせるために、由桔也は気を遣って美味しい朝食を用意してくれたのだろう。
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