拝啓、愛しのパイロット様
「なんでかわからないけど、この投稿だけすごく反応があってさ。しばらく大変だったよ。空港を歩いているだけで、話しかけられたり、連絡先を渡されたり」
ディスプレイをスクロールしてコメントを読むと、『かっこいい』『憧れる』『イケメン!』など、どれも彼を褒め称える文面ばかりだった。
きっとこの投稿で由桔也を知りファンになった人たちが、空港に押し寄せたのだろう。
「たった一枚の画像が世に放たれただけで、こんなに大騒ぎになるなんて本当に驚いたよ。俺自身のことを知りもしないのに、外見ばかり褒められて少し億劫にもなっていた。そんなとき、小町と知り合ったんだ」
「私ですか?」
突然、自分の名前が出てきて、思わずスマホを覗いていた顔を上げる。
「字を見たときに言ってくれただろう?『ずっと努力してきたのがわかる』って。あれ、実はかなりうれしかったんだ。自分自身の努力がちゃんと認められたみたいで。それこそ、自分から一緒に出かけようって誘うぐらい」
由桔也は照れ隠しのように、小町から目を逸らす。