無口な警察官様とのまさかの同居生活についてご報告します〜過保護で甘々で困っているのですが…!〜


向かったのは、生活雑貨を扱う企業の支店が集まる駅前エリアだった。
おしゃれな雑貨店や専門店が立ち並び、ここなら必要なものを一度に揃えられる。

週末の駅前は混雑していた。
今日は天気も良く、家族連れやカップルの姿が目立つ。
気を抜くと、すぐにはぐれてしまいそうな人の多さだ。

湊さんは、私の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれていた。
人の流れに押されそうになるたび、さりげなく体の向きを変えて、私を人混みから守るようにしてくれる。

彼のそのリードに安心感を覚えながら、私はつい周囲の男性たちの服装に目がいってしまった。
先端に毛玉がついた帽子をかぶる男性は、案外よく見かけることに気づいた。
多いわけではないけれども、特徴と言えるほど少ないわけじゃない。
小林さんが面白がって店長をいじったから、つい印象に残ったけれども、冷静にならなければ。
竹田主任が陰湿なストーカーと決めつけるのは早計すぎる。

そう考えながら歩いていると、通りすがる人の視線を感じた。
こちらというより、湊さんにだ。
男性は憧れるような、女性は見とれるような様子を見ると、やっぱり湊さんって素敵な人なんだなぁと実感する。
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