私が好きになったのはどっちなの?
「だったら恋人にすればいいだろ?」
 ルカの身勝手な言葉にムカついて、きっぱりと言う。
「女性は男の付属品じゃない」
「……お前変わったな」
 ルカが大きく目を見開いて俺を見た。
「そうかもしれない」
 今まで女なんてどうでもよかった。
 冷たいと思われるかもしれないが、女に本当に愛されたこともないし、愛したこともない。
 だが、花梨ちゃんといると、自分の心に庇護欲のようなものが溢れ出してくる。
 ポーカーフェイスでいるつもりでも、親しい者には自分の彼女への気持ちを隠し通せていない。
 その後、半分寝ている花梨ちゃんを連れ俺のマンションに帰宅する。
 最初こそ家に上げるのを躊躇したものだが、今はもう感覚が麻痺しているのか気にしなくなった。
 だが、樹にバレれば困ったことになるだろう。
 花梨ちゃんが告白してもあいつに信じてもらえなくなる。
「これに着替えて。ひとりでできる?」
 今までと同じように寝室に彼女を通し、俺の部屋着を渡した。
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