私が好きになったのはどっちなの?
【先生、無事ですか?】
 そうだ……花梨ちゃん。
 飛行機の衝突ですっかり忘れていた。
 メッセージが届いたのは二時間以上前。
 きっと俺のことを心配しているだろう。
「……花梨ちゃんを捜さないと」
 ポツリと呟く俺の言葉を聞いてルカは「は?」と聞き返してきたが、説明している時間はない。
 ルカを置いて走って出発ロビーに向かう。
 通路はこの騒ぎで人だらけで、人の波をかき分けるようにして前に進んだ。
「花梨ちゃん」
 何度も名前を呼びながら彼女を捜す。
 すると、航空会社のチェックインカウンターの近くで呆然としながら座り込んでいる彼女を見つけた。
 人がたくさんいるのに、すぐに彼女を見つけられたのはやはり俺が彼女に惚れているからだろう。
「花梨ちゃん」
 名前を呼びながら近づくが、彼女はまだ気づかない。
「花梨ちゃん」
 もう一度呼ぶと、彼女が顔を上げ、ようやく俺に気づいた。
「先生……」
 瞬きもせずに俺を見つめる彼女。
 愛しいという気持ちが溢れ出す。
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