私が好きになったのはどっちなの?
「え? あ? ……空いてます」
 彼氏はいないし、基本休日はいつでも予定なし。
 ふたりきりじゃないけど樹先生と遊べるなんて、すごくラッキーだ。
「なになに? 盛り上がってるわね」
 麻里さんがシーザーサラダと魚介のトマトクリームパスタ、キャベツとベーコンのバジルソースパスタをテーブルに運んできてテーブルに置く。
「休みに釣りに行こうって話してたんですよ」
 土方先生がテンション高く言えば、麻里さんが笑顔で返す。
「へえ、いいわね。私はアウトドア系の遊びは苦手で」
「麻里さんは虫がダメだからね」
 蓮先生が麻里さんの発言を優しい目でフォローする。
「そう。だから冬が好きなのよね。蓮くん、パスタ取り分けてあげて」
 麻里さんが取り皿を持ってきて蓮先生に渡す。
「あっ、私やります」
 まずはサラダをトングで小皿に取り分けると、蓮先生も慣れた様子でパスタを取り分けていく。
 不意に蓮先生の手が目に入ったが、指が長くてとても綺麗な手をしていた。
「蓮先生、手綺麗ですね。いっぱい手術してるのに肌荒れしてない。ハンドクリームとか使ってるんですか?」
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