月色の部屋で、第三夜伽は皇子の愛を待つ


「しかし、桐杏の顔は異様とも思えるほど小さいな。頭蓋骨そのものが小さいのだろう。人形と言われれば信じるし、精霊と言われても信じる――とても自分と同じ人間だとは思えない」


「……」


 寧丸にまじまじと自分の顔を観察され、桐杏は言葉が出ない。照れ臭さから、ほほが赤くなる。


「桐杏といつまでもこうして過ごしていたいが、本当は昨夜のうちに私はここを去らなくてはならなかったのだ。夜伽者のそばで眠ると、首を締めたり、毒針で刺したりなどの方法で、殺害される可能性があるからだと」


 寧丸が言う。


「そうだったのですね」


 その言葉がふたりの別れを意味しているように聞こえた桐杏は、ただちに起き上がるべきだと感じる。その時だった。
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