月色の部屋で、第三夜伽は皇子の愛を待つ
「私が桐杏に特別な感情があることを悟られれば、そなたの命が危ぶまれるだろう。だから、私は人前だと桐杏に冷たく振る舞わなければならない。だが、それはそなたを守るために仕方なくやっているということを、理解してほしい」
「はい」
「桐杏の能力について、私から父に話しておくよ。ただ、あまり期待しないでほしい。父は私とは違う」
寧丸は桐杏をそっと抱き寄せた。
「桐杏、また、今日の夜にでも、私と会ってくれぬか。私はそなたとまた会いたい」
「わ、私でよければ、よろこんで――」
寧丸のにおいが桐杏の鼻腔をくすぐる。