月色の部屋で、第三夜伽は皇子の愛を待つ


「桐杏、この生活に不自由していないか? 食事は足りているのか? 必要なものがあれば、なんなりと言ってほしい」


「大丈夫です。私は寧丸さまとこうして会ってお話ができるだけでじゅうぶんですので――」


 桐杏は本心を明かす。慣れないことに、顔が熱くなる。寧丸はその言葉を聞いて、うれしそうにしていた。


「医療班のことだが、父は他国まで出かけていて、今日のところは会えなかった。もう少し待ってほしい」


「それは構いません。あの、寧丸さま、他の夜伽者たちは今頃どうしているのでしょうか」


「私専属の夜伽者は桐杏の他にふたりいる。私はそのふたりとまだ会ったことがない。彼女たちは桐杏がここへ来るより少し前に、連れてこられたはずだ」
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