私の生きる理由 ~君の鼓動に、永遠の愛を誓って~
『私たちが離婚したのは、ちょっとした誤解だったと公表するの。そうすれば、緑川グローバルへの融資は継続してあげる。……でも、もし断れば』
『……断れば?』
『即座に契約打ち切り。そして違約金として莫大な賠償金を請求するわ。あんたの会社なんて、一瞬で吹き飛ぶわよ?』
一方的な通告。
だが、今の桜介には対抗する術がなかった。
父が守り抜き、自分が育ててきた会社。社員たちの生活。それらを人質に取られた今、選択肢は一つしかなかった。
その夜。
冬の夜空は星がきれいに輝いていた。
桜介は1人、夜風に吹かれながら歩いてた。
また自分に嘘をついて生きていく選択を強いられ、それを拒否している自分がいて…。
1人歩きながら夜の公園にやってきた桜介は、街頭の下、ベンチに腰かけた。
すると少し離れた街頭のもとで、澪音が立っている姿が見えた。
ハッとなり立ち上がった桜介。
しかし、次の瞬間、澪音の傍に歩み寄ってきたきりっとした顔立ちの紳士が目に入り足元ガ竦んだ。
その紳士は澪音をそっと抱きしめる。
そして澪音はその紳士に何か封筒を差し出す。
その光景が、みていた桜介にはとても親密そうに見えた。
しかし、同時に澪音を誰かに撮られる恐怖が込みあがった。
ただの清掃員と副社長とうだけで、それ以上何も関係があるわけじゃない。
だけど…彼女を誰かに撮られるのは嫌だ…その前に、既に誰かのモノになっているかもしれない。
それでも…。
澪音の傍にいた紳士は車が到着すると、そのまま車に乗って去っていった。
1人になった澪音は、そのまま歩き出した。
すると…。
ガシッと誰かに腕を掴まれた。
驚いて澪音が振り向くと、そこにいたのは桜介だった。