私の生きる理由 ~君の鼓動に、永遠の愛を誓って~
それから2週間後。
運命の夜がやってきた。
都内最高級ホテルの大広間。煌びやかなシャンデリアの下、着飾った紳士淑女が集う中、桜介は処刑台に上がる囚人のような足取りで壇上へ向かった。
「さあ、皆さんに愛の言葉を聞かせてあげて」
真紅のドレスを着た園子が、勝ち誇った笑みでマイクを突きつける。
隣には、夫のハイナカールも不敵な笑みを浮かべて立っている。
会場の視線が桜介に突き刺さる。
父・忍が苦渋の表情で見守る中、桜介は震える手でマイクを握った。
(……俺は、また自分に嘘をつくのか)
(会社のために、心を売り渡すのか)
澪音の顔が脳裏をよぎる。
あの凛とした瞳。温かい言葉。
もし今、ここで屈してしまえば、二度と彼女の顔を見ることさえできなくなる。
「早くしなさいよ!」
園子の急かす声が響く。
桜介が覚悟を決め、口を開こうとした――その時だった。
バーンッ!!
会場の重厚な扉が、大音響と共に開け放たれた。