私の生きる理由 ~君の鼓動に、永遠の愛を誓って~
しかしその数日後。
桜介が出張で家を空けていたが、早く戻ってきた。
なんどか園子に連絡したが、まったく応答がなくメッセージも返事がないままだった。

結局、園子とは連絡がつかないまま桜介が帰宅することに。

マンションの玄関を開けようとすると鍵が開いていた。
しかし、玄関を開けると…そこには園子の靴と見知らぬ男性用の靴が置いてあった。

桜介は園子の父親が来ているのかと思い、そのまま入っていった。
すると…。

寝室から話声が聞こえてきた。

「ねぇ…赤ちゃん順調よ。あの時の子供よ、あなたを新婚旅行先に呼んでいてよかったわ」
「ああ…。しかし、旦那ってすげぇ鈍感じゃないか?別々の部屋にされても、何も言わないし」
「そうでしょう?年下だから、甘ちゃんなのよ。それに、最終日に既成事実を作るために一緒に寝ようって誘ったけど。あいつの飲み物に、睡眠薬入れたからすぐ寝ちゃって」
「おいおい、それはやり過ぎじゃないか?」
「何言っているのよ。既成事実がなかったら、子供ができたときバレちゃうじゃない。私が産みたいのは…あなたの子供だけよ。春義」

全く知らない男の名前が聞こえて、桜介は衝撃を受けた。
頭がパニックに陥り、そのままその場を逃げ出した。

桜介はそのまま父・忍の元へ向かった。

忍は真っ青な顔で飛び込んできた桜介に驚き事情を聞いて、腸(はらわた)が煮えくり返る思いだった。

桜介は部屋に取り付けていた見守りカメラに、園子と男の会話が入っている事に気づきそれを忍に聞かせた。

忍は激怒。
すぐに探偵と弁護士を雇い、そののこ身辺調査を行った。

すると。
園子は結婚前から小笹馴染みの男・杉山勝次と関係があった。
杉山は楠箕田コーポレーションで営業部長をやっている社員、園子とは幼馴染で結婚するのではないかと言われていたが。
杉山の両親が離婚して父親が残した膨大な借金を抱えていた。
離婚原因は父親の不倫だったが、母親の名義でしゃっきをして逃げた父親に変わり母親と杉山が返済している事から結婚はできなかったようだ。

園子は杉山との関係を切ることができず、なんとか楽にお金を手に入れる方法を考え、桜介との結婚を計画。

楠箕田コーポレーションは業績が明かしている事も判明した。
その理由として園子が会社のお金を横領して杉山に流している事も判明。
そして園子の父は資金繰りを借金でお互なっていた。

その事実を知った忍は即、楠箕田コーポレーションとの取引を停止。

そして弁護士を通して園子に離婚を申し出ることに。

「お腹には、桜介さんの子供がいます!」
そう言って、園子は離婚に応じなかった。

しかし、忍は病院力を借りて園子のお腹にいる子供が、桜介の子供なんかどうか調べていた。

「園子さん。残念ですが、あなたのお腹の子供は。桜介さんの子供ではないことが証明されています」

弁護士からそう告げられた園子は、病院の検査結果を見せられ愕然となる。
更に寝室でも密会や、他にも杉山とホテルに入る姿や、密会しているときにICレコーダーに録音された会話など。
全ての証拠を見せられ園子の有責で離婚が成立。

杉山にも慰謝料請求が行われた。
既婚であることを知りながら関係を持っていた、そして挙句にはお金を騙しとる計画もしていたことが判明。

「桜介さん、ごめんなさい。私、杉山に騙されていたの」
最後のあがきで園子は食い下がってきたが、桜介は一切応じなかった。

わずか半年の結婚生活がこれで終わった。
しかし、桜介の心には大きな傷跡が残っただけだった。
父の為にと思って選んだ結婚…初めて女性を好きという気持ちを感じ始めたときの裏切りは、桜介の心を分厚い氷で閉ざした。

「もう二度と…人なんか好きにならない…」

そう決めた桜介は、ひたすら仕事に打ち込む日々で傷ついた心を見ないようにしていた。






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