不器用なきみは、涙色の明日を描いていく。
「まったく、もっとしっかりしてよね。最後の文化祭なんだから!」

 ……ん? 最後の文化祭?

「それならたぶん、来年もあると思うけど……?」

 私が首をかしげた次の瞬間、佐伯さんの口元が引きつった。

 眉間にぐっとしわが寄り、片眉がピクッと上がる。

「私たちの中学最後の文化祭だって言ってるの‼ もう、何なの……⁉」

 佐伯さんの甲高い叫び声が耳に突き刺さる。思わず両手で耳をふさぎそうになったそのとき。
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