不器用なきみは、涙色の明日を描いていく。
「浅田さん、何してるの?」

 ふと、頭の上から誰かの声が降ってきた。顔を上げると、いつの間にか近くに来ていたクラスメイトの女の子と目が合った。

 私の手元をのぞき込む大きな宝石みたいな瞳がキラキラと輝いている。あまりにも眩しい視線に、私は思わず下を向いた。

「えっと、レンガに色を塗ってて……」

「レンガ? えっ、めっちゃかわいい!」

 思ったよりも大きいその子の声に、興味を持ったクラスメイトたちが私の周りに集まってきた。

「わあっ、綺麗!」

「その色づかい、とってもいいね」

「やっぱり浅田さんの絵って独創性があるよな」

 優しいクラスの子たちに褒められて、胸の奥がぽかぽかする。
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