月夜の呪われ王子と追放王妃~力のない聖女などいらないと厄介払いしたのをお忘れですか? 辺境の地で幸せを掴みましたので、今さら謝られても戻りません
その勢いに、エミリアの胸元からジャンプして飛び出したシルバが「ふるる」と低く鳴いて同意する。
エミリアは小さく息をつき、カーリンの肩にそっと手を置いた。
「ありがとう、カーリン。でも怒らないで。ここでは、言葉ひとつが刃になるわ」
優しい声色で静かに警告する。
レオナールは黙っていた。窓辺の椅子に腰を下ろし、ひとつ息を吐く。
その吐息が、旅路の疲れと先ほどの対面で受けたダメージの重さを物語っていた。
「レオナール様、お疲れでしょう。少しお休みください」
エミリアの言葉にうなずき、レオナールはベッドに身を横たえた。
白髪が枕に広がり、薄い陽光が彼の横顔を照らす。閉じた瞼の下で、眉がわずかに寄っている。痛みか、あるいはなにかを堪えているのだろうか。
エミリアは椅子を引き寄せ、ベッドのそばに座った。手を伸ばし、レオナールの胸の上にかざす。
手のひらから淡い光が滲み出し、優しく波紋のように体へ広がっていく。その光は月明かりのようにやわらかく、静かな呼吸とともに揺らめく。
シルバはエミリアの近くに寄り添い、静かに前足をそろえて見守っていた。金色の瞳が揺れる光を映し、祈るように瞬きをする。
カーリンはその様子を見つめ、息を詰めるように小さな声で呟いた。
「ほんとに、温かい光……」
エミリアは小さく息をつき、カーリンの肩にそっと手を置いた。
「ありがとう、カーリン。でも怒らないで。ここでは、言葉ひとつが刃になるわ」
優しい声色で静かに警告する。
レオナールは黙っていた。窓辺の椅子に腰を下ろし、ひとつ息を吐く。
その吐息が、旅路の疲れと先ほどの対面で受けたダメージの重さを物語っていた。
「レオナール様、お疲れでしょう。少しお休みください」
エミリアの言葉にうなずき、レオナールはベッドに身を横たえた。
白髪が枕に広がり、薄い陽光が彼の横顔を照らす。閉じた瞼の下で、眉がわずかに寄っている。痛みか、あるいはなにかを堪えているのだろうか。
エミリアは椅子を引き寄せ、ベッドのそばに座った。手を伸ばし、レオナールの胸の上にかざす。
手のひらから淡い光が滲み出し、優しく波紋のように体へ広がっていく。その光は月明かりのようにやわらかく、静かな呼吸とともに揺らめく。
シルバはエミリアの近くに寄り添い、静かに前足をそろえて見守っていた。金色の瞳が揺れる光を映し、祈るように瞬きをする。
カーリンはその様子を見つめ、息を詰めるように小さな声で呟いた。
「ほんとに、温かい光……」