月夜の呪われ王子と追放王妃~力のない聖女などいらないと厄介払いしたのをお忘れですか? 辺境の地で幸せを掴みましたので、今さら謝られても戻りません
その光の中で、ルーベンの呻き声が響いた。
「……あ、足が……っ」
彼の声は震えていた。血が床を汚し、赤い線が絨毯を染めていく。
バネッサが駆け寄り、震える手でルーベンを抱き起こす。
「陛下! どうか、しっかりなさって……!」
彼女の声は悲鳴にも似ていたが、その瞳には涙よりも恐怖と動揺が浮かんでいる。
血の匂いと焦げた煙が満ちるなか、エミリアは静かに一歩を踏み出した。血に濡れた絨毯の上に膝をつく。
「足をお貸しくださいませ、陛下」
ルーベンは痛みに顔を歪めながらも、怯えたように彼女を見つめた。
「お前……なにを――」
その言葉が終わるより早く、エミリアの手のひらからやわらかな光が溢れた。
花弁が散るように光が舞い、血で染まった足を包み込む。裂けた肉が再び繋がっていく。
バネッサが息を呑む。
ルーベンもまた、驚愕に目を見開いた。
「ば、馬鹿な……こんな、力を……」
その光はやがて淡く消え、床に落ちた血までもが跡形なく消えていた。
「……あ、足が……っ」
彼の声は震えていた。血が床を汚し、赤い線が絨毯を染めていく。
バネッサが駆け寄り、震える手でルーベンを抱き起こす。
「陛下! どうか、しっかりなさって……!」
彼女の声は悲鳴にも似ていたが、その瞳には涙よりも恐怖と動揺が浮かんでいる。
血の匂いと焦げた煙が満ちるなか、エミリアは静かに一歩を踏み出した。血に濡れた絨毯の上に膝をつく。
「足をお貸しくださいませ、陛下」
ルーベンは痛みに顔を歪めながらも、怯えたように彼女を見つめた。
「お前……なにを――」
その言葉が終わるより早く、エミリアの手のひらからやわらかな光が溢れた。
花弁が散るように光が舞い、血で染まった足を包み込む。裂けた肉が再び繋がっていく。
バネッサが息を呑む。
ルーベンもまた、驚愕に目を見開いた。
「ば、馬鹿な……こんな、力を……」
その光はやがて淡く消え、床に落ちた血までもが跡形なく消えていた。