月夜の呪われ王子と追放王妃~力のない聖女などいらないと厄介払いしたのをお忘れですか? 辺境の地で幸せを掴みましたので、今さら謝られても戻りません
この人は孤独なのだ。
言葉にしなくても、エミリアにはそれが伝わってきた。長い間、閉ざされた地に身を置き、世界と隔絶されたような生活を送ってきたのだから当然なのかもしれない。
やがてレオナールはゆっくりと微笑んだ。
「遠路をようこそ。我が名はレオナール・アルタミラ。そなたをここに迎えるよう、王命を受けている」
声は低く、枯れてはいるが、不思議と威厳があった。
「追放された王妃が、呪われた王子のもとへ。皮肉なものだな」
その言葉に、エミリアは息を呑んだ。
彼の声音には嘲りよりも、どこか諦めに似た静けさがあった。
「王命であれ、縁であれ……私はただ、導かれた場所で祈るだけです」
静かな答えに、レオナールは目を細める。
「では、この書にサインを」
彼が差し出したのは婚姻誓約書だった。すでに彼のサインは済んでおり、エミリアの名前を記すだけになっている。
これを神殿に出せば、ふたりの婚姻は神と国に認められたことになる。
「承知しました」
言葉にしなくても、エミリアにはそれが伝わってきた。長い間、閉ざされた地に身を置き、世界と隔絶されたような生活を送ってきたのだから当然なのかもしれない。
やがてレオナールはゆっくりと微笑んだ。
「遠路をようこそ。我が名はレオナール・アルタミラ。そなたをここに迎えるよう、王命を受けている」
声は低く、枯れてはいるが、不思議と威厳があった。
「追放された王妃が、呪われた王子のもとへ。皮肉なものだな」
その言葉に、エミリアは息を呑んだ。
彼の声音には嘲りよりも、どこか諦めに似た静けさがあった。
「王命であれ、縁であれ……私はただ、導かれた場所で祈るだけです」
静かな答えに、レオナールは目を細める。
「では、この書にサインを」
彼が差し出したのは婚姻誓約書だった。すでに彼のサインは済んでおり、エミリアの名前を記すだけになっている。
これを神殿に出せば、ふたりの婚姻は神と国に認められたことになる。
「承知しました」