月夜の呪われ王子と追放王妃~力のない聖女などいらないと厄介払いしたのをお忘れですか? 辺境の地で幸せを掴みましたので、今さら謝られても戻りません
 「……そんなの……断るわけがありません。……私もレオナール様を愛しています」

 恥ずかしいほど声が震えたが、それが今の自分のすべてだった。
 レオナールは微笑み、エミリアの手をそっと取り、指先にゆっくり唇を落とした。

 「ありがとう、エミリア。……心から愛してる」

 その囁きは、エミリアの胸の奥深くに甘く響き渡った。
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