月夜の呪われ王子と追放王妃~力のない聖女などいらないと厄介払いしたのをお忘れですか? 辺境の地で幸せを掴みましたので、今さら謝られても戻りません
エリオットの訪問の翌日、エミリアはレオナールとともに王都に向かう馬車に乗っていた。
彼がもたらした神殿の見解によると、王都の大結界の修復さえ成功すれば、各地に点在する結界にもその力が波及するだろうとのことだった。
昨夜はミカエル領の城付近にまで魔獣が出没。レオナールが討伐したが、一刻も早い結界の修復が必要だ。
王都が近づくにつれ、空気が重くなってくるのを感じる。それもまた、結界の力が弱まっているせいなのだろう。
かつて王家と神殿がともに築き上げてきた王都の大結界。その心臓部である祭壇のある場所にエミリアたちはいよいよ到着した。
王宮から南へ数百メートル離れた場所にあるその地は、王都の守護の中心である。
エミリアが神殿に仕えるようになってからルーベンに追放されるまでの間、毎日のように通い、祈りを捧げていた場所だ。
祭壇は、広大な石畳の広場の中央に静かに佇み、白銀の大理石で造られた円形の台座には古代文字が環状に刻まれている。中央には高さ三メートルほどの柱が一本、天へ向かって伸びていた。
柱の先端には神々の加護を象徴する光の結晶があるが、今はその輝きが薄れ、淡く脈打つのみ。周囲には祈りの場として設けられた小さな礼拝堂がいくつも並び、風に揺れる祈祷旗が静かに音を立てている。
空気は張り詰めていて、まるでこの場所そのものが息を潜めているかのようだった。
彼がもたらした神殿の見解によると、王都の大結界の修復さえ成功すれば、各地に点在する結界にもその力が波及するだろうとのことだった。
昨夜はミカエル領の城付近にまで魔獣が出没。レオナールが討伐したが、一刻も早い結界の修復が必要だ。
王都が近づくにつれ、空気が重くなってくるのを感じる。それもまた、結界の力が弱まっているせいなのだろう。
かつて王家と神殿がともに築き上げてきた王都の大結界。その心臓部である祭壇のある場所にエミリアたちはいよいよ到着した。
王宮から南へ数百メートル離れた場所にあるその地は、王都の守護の中心である。
エミリアが神殿に仕えるようになってからルーベンに追放されるまでの間、毎日のように通い、祈りを捧げていた場所だ。
祭壇は、広大な石畳の広場の中央に静かに佇み、白銀の大理石で造られた円形の台座には古代文字が環状に刻まれている。中央には高さ三メートルほどの柱が一本、天へ向かって伸びていた。
柱の先端には神々の加護を象徴する光の結晶があるが、今はその輝きが薄れ、淡く脈打つのみ。周囲には祈りの場として設けられた小さな礼拝堂がいくつも並び、風に揺れる祈祷旗が静かに音を立てている。
空気は張り詰めていて、まるでこの場所そのものが息を潜めているかのようだった。