あなたとは合わないと思っていたけれど
そもそも突然キスした理由が分からない。
(私たちは契約結婚なのに)
さんざん考えても、結局思考はぐるぐると同じところに戻ってしまう。
武琉の気持ちが分からない。
(武琉さんはどこに行ったんだろう。電話した方がいいかな?)
ただそんな干渉をしてもいいのだろうか。
気になっても連絡すら躊躇ってしまう。それがふたりの関係だ。
(それならなんでキスしたの?)
何も分からなくて香澄は深いため息を吐いた。
きっと今夜は眠れない。
あの衝撃的なキスをした日から、武琉とはすれ違いが続いている。
彼は香澄が在宅中には帰宅せず、顔を合わす機会が滅多にない。
機長昇格のためのフライトと勉強で多忙なのだろうが、香澄を避けているというのもある気がした。
自分のせいで武琉が帰宅しないと思うと、香澄の胸はじくじくと痛んだ。
気にせず帰って来てほしいと思う。
けれど、その気持ちは押しつけがましいものかもしれないと思うと、伝えられずにいた。
そんなことがしばらく続いたある日、仕事から帰宅して夕食の準備をしているときに香澄の携帯に知らない番号から着信があった。
香澄は登録していない番号からの電話を受けるのを躊躇う方だが、なんとなく気になり放置できずに応答した。
「……はい」
《蛯名ですけど》
(私たちは契約結婚なのに)
さんざん考えても、結局思考はぐるぐると同じところに戻ってしまう。
武琉の気持ちが分からない。
(武琉さんはどこに行ったんだろう。電話した方がいいかな?)
ただそんな干渉をしてもいいのだろうか。
気になっても連絡すら躊躇ってしまう。それがふたりの関係だ。
(それならなんでキスしたの?)
何も分からなくて香澄は深いため息を吐いた。
きっと今夜は眠れない。
あの衝撃的なキスをした日から、武琉とはすれ違いが続いている。
彼は香澄が在宅中には帰宅せず、顔を合わす機会が滅多にない。
機長昇格のためのフライトと勉強で多忙なのだろうが、香澄を避けているというのもある気がした。
自分のせいで武琉が帰宅しないと思うと、香澄の胸はじくじくと痛んだ。
気にせず帰って来てほしいと思う。
けれど、その気持ちは押しつけがましいものかもしれないと思うと、伝えられずにいた。
そんなことがしばらく続いたある日、仕事から帰宅して夕食の準備をしているときに香澄の携帯に知らない番号から着信があった。
香澄は登録していない番号からの電話を受けるのを躊躇う方だが、なんとなく気になり放置できずに応答した。
「……はい」
《蛯名ですけど》