あなたとは合わないと思っていたけれど
(お風呂に入りながら飲む水って、どうしてこんなに美味しいんだろう)
満足して足を延ばす。しかしリラックスする合間に、先ほどの武琉とのやり取りを思い出す。
(契約結婚だなんて、考えたこともなかったな)
香澄は両親からのお見合い攻撃に辟易していたものの、のらりくらりと誤魔化すだけで、なんとかしようという発想はなかった。
その点からも、武琉と香澄は考え方がまるで違うと言えるだろう。
問題に立ち向かう武琉、ひたすら避けようとする香澄。
価値観の違いは離婚の原因になると聞く。初めから違うと分かっているのに結婚するのは無謀ではないだろうか。
(でも私たちの場合は、本当の結婚じゃないから性格が合わなくても問題ないのか)
彼も干渉されるのは嫌そうだった。香澄のやることに関心は持たないだろう。しかも香澄と違い引きこもりではなく、外に出たがるタイプのようだ。
パイロットという仕事柄、家で過ごす時間はそもそも少ないだろうから、条件としては悪くない。
親が勧める几帳面な人と結婚するくらいなら、妻に無関心な夫を選ぶ方がいいのかもしれない。でもやっぱり結婚となると迷ってしまう。
(……頭いたい、のぼせたかも)
考え込んでいたら長く浸かり過ぎてしまったようだ。香澄はゆっくりと湯舟から上がりタオルで体を拭く。脱衣所は暖房をかけているので寒い冬でもとても快適だ。
満足して足を延ばす。しかしリラックスする合間に、先ほどの武琉とのやり取りを思い出す。
(契約結婚だなんて、考えたこともなかったな)
香澄は両親からのお見合い攻撃に辟易していたものの、のらりくらりと誤魔化すだけで、なんとかしようという発想はなかった。
その点からも、武琉と香澄は考え方がまるで違うと言えるだろう。
問題に立ち向かう武琉、ひたすら避けようとする香澄。
価値観の違いは離婚の原因になると聞く。初めから違うと分かっているのに結婚するのは無謀ではないだろうか。
(でも私たちの場合は、本当の結婚じゃないから性格が合わなくても問題ないのか)
彼も干渉されるのは嫌そうだった。香澄のやることに関心は持たないだろう。しかも香澄と違い引きこもりではなく、外に出たがるタイプのようだ。
パイロットという仕事柄、家で過ごす時間はそもそも少ないだろうから、条件としては悪くない。
親が勧める几帳面な人と結婚するくらいなら、妻に無関心な夫を選ぶ方がいいのかもしれない。でもやっぱり結婚となると迷ってしまう。
(……頭いたい、のぼせたかも)
考え込んでいたら長く浸かり過ぎてしまったようだ。香澄はゆっくりと湯舟から上がりタオルで体を拭く。脱衣所は暖房をかけているので寒い冬でもとても快適だ。