あなたとは合わないと思っていたけれど
早織の武琉に対しての恋愛感情は、あくまで香澄が推察したこと。
(私が勝手に想像した蛯名さんの気持ちを、話すわけにはいかないよね)
彼と早織との関係は気になるけれど、香澄が口出しすることではないのだから。
週末。香澄と武琉は天谷家を訪問した。義母から旅行のお土産をふたりで取りに来るようにと指示があったからだ。香澄はせっかくの休日に外出するのは気が進まなかったが、妻役を演じる必要があるので仕方がない。
義母が好みそうな清楚なワンピースを選び、彼とも上手く言ってる演技をしながら一時間ほどの義実家訪問を乗り切った。
「お疲れさま」
天谷家を出て車に乗ると、武琉は微笑して香澄をねぎらった。
「母の質問にもうまく対応してくれたから助かったよ」
香澄も肩の荷が下りて表情をやわらげた。
「これは仕事だって意識しました」
プライベートではのんびりしている香澄だが、オンだと気持ちを切り替えているから、てきぱき動ける。
「菜恵には演技派だって言われてます」
「たしかに」
武琉はくすりと笑った。
「自宅で過ごしている姿が、本来の香澄なんだな」
武琉が納得したようにそう言って、車を発進させた。
「幻滅してますよね」
だらしない女を好む男性は少ないだろう。ましてや一緒に暮らす妻ならなおさらだ。
(私が勝手に想像した蛯名さんの気持ちを、話すわけにはいかないよね)
彼と早織との関係は気になるけれど、香澄が口出しすることではないのだから。
週末。香澄と武琉は天谷家を訪問した。義母から旅行のお土産をふたりで取りに来るようにと指示があったからだ。香澄はせっかくの休日に外出するのは気が進まなかったが、妻役を演じる必要があるので仕方がない。
義母が好みそうな清楚なワンピースを選び、彼とも上手く言ってる演技をしながら一時間ほどの義実家訪問を乗り切った。
「お疲れさま」
天谷家を出て車に乗ると、武琉は微笑して香澄をねぎらった。
「母の質問にもうまく対応してくれたから助かったよ」
香澄も肩の荷が下りて表情をやわらげた。
「これは仕事だって意識しました」
プライベートではのんびりしている香澄だが、オンだと気持ちを切り替えているから、てきぱき動ける。
「菜恵には演技派だって言われてます」
「たしかに」
武琉はくすりと笑った。
「自宅で過ごしている姿が、本来の香澄なんだな」
武琉が納得したようにそう言って、車を発進させた。
「幻滅してますよね」
だらしない女を好む男性は少ないだろう。ましてや一緒に暮らす妻ならなおさらだ。