あなたとは合わないと思っていたけれど
目の前にくると武琉は香澄に優しい目を向けてから、機長に向かって紹介をはじめた。
「渋谷機長、妻の香澄です。ASJ本社の調達部に所属しています」
武琉は香澄に視線を戻して続ける。
「香澄、渋谷機長だ」
渋谷機長については香澄も知っている。面識はないが、とても優秀なベテラン機長だと有名だからだ。香澄は丁寧に頭を下げた。
「渋谷機長、お目にかかれて光栄です。天谷がいつもお世話になっております」
「こちらこそ。天谷君の奥さんに早く挨拶をしたいと思っていたからここで会えてよかった。帰国したら天谷君と一緒に自宅に招待してもいいかな? 妻とも仲良くしてくれたらうれしい」
「ありがとうございます。ぜひお伺いさせて頂きます」
香澄はホームパーティーなどへの誘いは正直苦手だが、この場では笑顔で応える社交性はある。
渋谷機長と香澄が和やかに会話をする様子を、武琉は満足そうに眺めていた。
しかし突然甲高い女性の声が割り込んできた。
「渋谷機長、天谷さん、早くしないと遅れてしまいますよ!」
不躾にも感じる声に香澄は驚いて彼女を見た。次の瞬間に目を見開く。割り込んできたのは蛯名早織だったのだ。
(蛯名さんも一緒だったんだ)
内心かなり動揺したが、なんとか表に出さずにそっと目を伏せる。同時に渋谷機長の申し訳なさそうな声がした。
「渋谷機長、妻の香澄です。ASJ本社の調達部に所属しています」
武琉は香澄に視線を戻して続ける。
「香澄、渋谷機長だ」
渋谷機長については香澄も知っている。面識はないが、とても優秀なベテラン機長だと有名だからだ。香澄は丁寧に頭を下げた。
「渋谷機長、お目にかかれて光栄です。天谷がいつもお世話になっております」
「こちらこそ。天谷君の奥さんに早く挨拶をしたいと思っていたからここで会えてよかった。帰国したら天谷君と一緒に自宅に招待してもいいかな? 妻とも仲良くしてくれたらうれしい」
「ありがとうございます。ぜひお伺いさせて頂きます」
香澄はホームパーティーなどへの誘いは正直苦手だが、この場では笑顔で応える社交性はある。
渋谷機長と香澄が和やかに会話をする様子を、武琉は満足そうに眺めていた。
しかし突然甲高い女性の声が割り込んできた。
「渋谷機長、天谷さん、早くしないと遅れてしまいますよ!」
不躾にも感じる声に香澄は驚いて彼女を見た。次の瞬間に目を見開く。割り込んできたのは蛯名早織だったのだ。
(蛯名さんも一緒だったんだ)
内心かなり動揺したが、なんとか表に出さずにそっと目を伏せる。同時に渋谷機長の申し訳なさそうな声がした。