The Melody of My Love for Youー君への恋の旋律
放課後。 教室にはもう数人しか残っていなかった。
夕方の光が窓から差し込み、机の上に淡い影を落としている。
妃那は鞄を肩にかけたまま、律の姿を見つけた。
彼はまだ席に座り、ノートを閉じるでもなく、ぼんやりとペンを回していた。
──いまだ。
胸が高鳴り、足が勝手に律の方へ向かう。
人見知りの自分には、クラスの中で話しかけるなんて無理。
でも、今なら。
妃那は小さな声を絞り出した。
「……昨日、言ってた曲、聞いたよ」
律が顔を上げる。
驚いたように目を見開き、すぐに笑顔を浮かべた。
「え?まじ?聞いてくれたんだ」
その笑顔と声に、妃那の心臓はさらに跳ねる。
「うん!」と頷くと、律は少し照れたように続けた。
「なんか、あの曲、いいよな。自分の気持ちを歌ってくれてるみたいでさ」
息を呑む。──コメントと同じ言葉。
「そうなんだ……」
声がかすれてしまう。
でも律は気づかず、さらに言葉を重ねた。
「そういえば、昨日……っていうか今日か。新作上がってさ!」
律の目が輝く。
「めっちゃよくて。恋の歌なんだけど、メロディーがすごくきれいでさ。昨日も夜中に気づいたらコメントしてた」
「夜中……?」
思わず口にしてしまう。
「うん。2時半ごろに上がってて、3時くらいに見たかな」
さらりと言う律の言葉に、妃那の胸は再び熱くなる。通知を見たときの高鳴りがよみがえった。
「律くん、その人の曲、ほんとに好きなんだね」
うれしくて、とびきりの笑顔で言うと、律も頷いた。
「うん。昨日上がった曲も、聞いてみてよ」
「わかった。聞いてみる!」
「昨日、サビのところだけ投稿されてたから、フルも楽しみだな」
「そうだね」
妃那が答えると、律は思い出したように「あー!やべ、塾だ」と声を上げた。
「じゃあな!」と告げ、バッグを抱えて教室から出ていく。
去り際に手を振ってくれた律に、妃那も笑顔で手を振り返す。
自分の机に戻り、帰る準備をしながら小さく呟いた。
「……未来を照らす恋」
思いついたタイトルが、あの曲にぴったり当てはまる気がして、胸の奥がじんわりと温かくなった。
夕方の光が窓から差し込み、机の上に淡い影を落としている。
妃那は鞄を肩にかけたまま、律の姿を見つけた。
彼はまだ席に座り、ノートを閉じるでもなく、ぼんやりとペンを回していた。
──いまだ。
胸が高鳴り、足が勝手に律の方へ向かう。
人見知りの自分には、クラスの中で話しかけるなんて無理。
でも、今なら。
妃那は小さな声を絞り出した。
「……昨日、言ってた曲、聞いたよ」
律が顔を上げる。
驚いたように目を見開き、すぐに笑顔を浮かべた。
「え?まじ?聞いてくれたんだ」
その笑顔と声に、妃那の心臓はさらに跳ねる。
「うん!」と頷くと、律は少し照れたように続けた。
「なんか、あの曲、いいよな。自分の気持ちを歌ってくれてるみたいでさ」
息を呑む。──コメントと同じ言葉。
「そうなんだ……」
声がかすれてしまう。
でも律は気づかず、さらに言葉を重ねた。
「そういえば、昨日……っていうか今日か。新作上がってさ!」
律の目が輝く。
「めっちゃよくて。恋の歌なんだけど、メロディーがすごくきれいでさ。昨日も夜中に気づいたらコメントしてた」
「夜中……?」
思わず口にしてしまう。
「うん。2時半ごろに上がってて、3時くらいに見たかな」
さらりと言う律の言葉に、妃那の胸は再び熱くなる。通知を見たときの高鳴りがよみがえった。
「律くん、その人の曲、ほんとに好きなんだね」
うれしくて、とびきりの笑顔で言うと、律も頷いた。
「うん。昨日上がった曲も、聞いてみてよ」
「わかった。聞いてみる!」
「昨日、サビのところだけ投稿されてたから、フルも楽しみだな」
「そうだね」
妃那が答えると、律は思い出したように「あー!やべ、塾だ」と声を上げた。
「じゃあな!」と告げ、バッグを抱えて教室から出ていく。
去り際に手を振ってくれた律に、妃那も笑顔で手を振り返す。
自分の机に戻り、帰る準備をしながら小さく呟いた。
「……未来を照らす恋」
思いついたタイトルが、あの曲にぴったり当てはまる気がして、胸の奥がじんわりと温かくなった。